福島のいまを語る −親として、教師として−

本日、『第22回 子どもの未来をひらく川崎集会』が高津小学校で開催されました。

午後1時からは12の分科会が開かれ、私は「震災と原発事故から教育をとらえなおす〜福島の教育のいまを語る親として、教師として〜」に参加させていただきました。

最初に、この分科会の主催者である「教育に憲法を生かす川崎市民の会」からこれまでの経過が報告されました。

そして本日の講師は、現在も福島で教師をなさっているA先生です。※プリントにも本名が印刷してありましたが、ここではお名前を伏せさせていただきます。

A先生は、小学生二人の父親であり、教師として受け持つ生徒たちを守る立場にもあり、3・11の翌日から、次から次へと起こる“出来事”に「えっ!?」「それって、おかしいんじゃねぇか?」「おかしいと思う自分がおかしいのか!?」と度重なるジレンマを、たくさんたくさんお話しくださいました。

放射能については福島でもすごく気にする人、まったく気にしていない(ように見える)人のなかでも、自分はかなり気にするほうの端っこの“恐怖症患者”だと仰り、そのつもりで聞いて欲しいとのことでしたが、私は決してそうは思いませんでした。A先生の感覚が正常だと感じました。

空間放射線量が(単位:マイクロシーベルト)、ご自宅のリビングで0.3、子どものベッドで0.7、雨どいの下が20.0、ヤマダ電機の駐車場の草むらでは83.0!!と、信じられないような数値に驚くばかりです。何とかしなきゃという思いで、会津の実家へ避難をしたものの、毎日70kmの通勤と、お子さんはもとの学校へ戻りたいと嘆いている。自分の判断が間違っているとしたらこの子たちにはただ辛い思いをさせているだけ。自分の判断が正しいとしたら避難せずに残っている子どもたちはどうなるんだ?正しくても間違っていても・・・と。

夏休み中、川崎でサマーキャンプとして十数人を受け入れてもらったことを感謝されてました。ご自身は「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」でも活動なさっていて、ぜひHPを見て情報を得て欲しいとのこと。

そして最後に「除染ではなく避難を!」と仰り、避難の支援をして欲しい、1家族でもいいから住めるようにマッチングさせていただければ、市民として出来ることはそれで充分です。ただ移住先の雇用の問題がネックになっているとのことでした。

やはり、わたしたち人間は原発と共存できないのです!

わたしたち大人は、福島の子どもたちにいま何ができるのか?
かなり身につまされるお話しではありましたが、あらためて出来る事をやっていこう!と思わせていただきました。

参加された方々も多方面で活動をなさっているようでしたので、ネットワークを広げていければさらに良い動きになると感じました。

(高津Weネット・加藤伸子)