この施設では、市内全域(4つの水処理センター)からパイプラインにより圧送されてくる汚泥(9000㌧/日)を受け入れ、濃縮・脱水の工程を経て焼却を行なっています。これまでは、焼却灰(12㌧/日)をセメント原料として搬出していましたが、福島第一原発の事故後、放射能を含む焼却灰はセメントへの再利用が難しくなり、やむを得ず一時保管の体制をとっています。
最新の放射能測定結果は、3690ベクレル(10/11採取)に下がっています。http://www.city.kawasaki.jp/e-news/info4091/file50.pdf
いくつか質問をさせていただきました。
(質問)3/11〜5/13の高濃度の放射性セシウムが検知された日まで(約2ヶ月間)の焼却灰はどのように処理されていたのか?(答)従来通りセメント原料として業者(第一セメント)へ搬出していた。
★え!!言われてみればそうなのだろうが・・・放射能に汚染された灰入りセメントが市場に!?それも一番危険な時期の灰入りセメントが建設現場で使われているのだろうか??
(質問)さきほど見せていただいた浮島の保管場所にある焼却灰は、8000ベクレル以下と8000ベクレルを超えるものと分けてあるのか?(答)浮島にあるのは全て8000ベクレル以下です。実は、8000ベクレルを超えるものはこの入江崎の施設で保管しています。場所は煙突の下の辺りです。
★え!!!びっくりしすぎて一瞬わけがわからなくなってしまった。敷地内にある温水プールは多くの市民が利用しているというのに・・・しかし理由はいくつかあり、管理が必要ということらしい。量については言葉を濁されましたが、HPのデータから勝手に計算したところ240㌧くらいだろうと推測。
(質問)今後は?(答)海面埋め立てでの処分や土中の埋め立てが考えられる。
(質問)煙突からの排ガスの放射線量は?(答)50㍍の煙突を昇って数回計測したが全く問題ない数値。敷地内の放射線量は川崎市ホームページで公開しています。
現在の空間放射線量は全く問題がないとはいうものの、保管体制を聞けば聞くほど不安が募ります。予想外に増え続ける経費と労力、保管場所さえも、先の見通しが立っていません。
川崎市としても、よりリスクの低い保管や処分のあり方を検討し、住民の合意形成に向けて丁寧な働きかけが必要です。
(高津Weネット・加藤伸子)