そこでさまざまな子ども達の育ちを見まもり続ける、所長の西野博之さんに、今の子どもを取り巻く環境についてお話を伺いました。
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「生きてるだけですごいんだ」
そう言い続けなければならないんです、と西野さん。
自分は生きていていい、自分には価値がある、自分はダメじゃない。そう思えない子供が増えているそうです。
少子化と言われている現在、子どもの数が少ないこともあり、子どもの姿が親に見えすぎてしまい、それゆえに子どもに過剰な期待をかけることになってしまう。親が期待している姿に、我が子が近づかないことに不安を覚え、「足りない」「それではダメだ」と、子どもに言い続けてしまう。そのようにして育てられた子どもには自尊感情が育ちにくい。どんなにすごいことができたとしても、自分はダメなのだと思いこんでいる。
子どもたちを見まもる親には、子どもが「食う寝る遊ぶ」を安心してできる家庭を作って欲しい。これが奪われている子どもが少なくありません。子どもが子ども時代を安心して過ごせる環境。最近の子どもたちを見ていると、子ども期を安心して過ごせてないような気がします。
秋葉原の無差別殺人など、今は様々な事件が起きていますが、そのような事件を起こすのは、早くから厳しくしつけられて、親の期待に応えようと、競争世界の中で頑張ってきた子に多い気がします。安心して「子ども」をやれなかった子どもが、早い時期から、親の期待に添うように頑張らされてしまう。そして心の中に闇を溜めていく。
今の子ども達は、失敗することがゆるされず、うまくやらなければならないという強迫観念の中にあり、非常に生き辛い思いをしています。
そのために夢パークがやっていることが、安心して子ども時代を送れるような環境作りです。
子どもが安心して遊べる環境というのは、やってみたいことに挑戦でき、しっかりと失敗できる、そんな場所です。
そうした場所であるために夢パークがまずしていることは、危険を取り除きすぎないこと。少々の危険を残すことによって、子どもは、自分で危険を予知し、察知して、避けていく力を身につけます。
今はあらゆる場所で危険が取り除かれすぎているため、そういった力が身に付きにくい状況にあります。
どろんこになって、水、工具、火などで、好きなだけ遊べる環境。
子ども時代、思春期、青年期、それぞれの時代を安心して生きられる環境作り。
多少の怪我はあったとしても、心にもやもやとしたものを溜めず、乳幼児期からのびのびとできる環境を子どもに与えるということが、夢パークの課題です。
現代では、親を不安にさせるような情報が氾濫しすぎています。
そういうものに右往左往することなく子育てをしていくには、親が孤立することなく、子どもも単独の家庭で育てようとするのではなくて、たくさんのおとなで育て合い、育ち合う、そんな環境を作ることが肝要であると考えます。
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子どもをひとりで囲い込まず、青空の下、子どもの持つ力を信じて、自由に羽ばたかせてみませんか。「夢パーク」は、子どもにだけではなく、親にとっても、子どもの幸福な成長を願う素敵な人達との出会いが得られる、貴重な場所であると思います。
(高津Weネット 小西)