はだのクリーンセンター 電力収支2億円の黒字

焼却時に発生する蒸気を利用して発電中。

 9月5日、秦野市と伊勢原市2市共同運営の清掃工場「はだのクリーンセンター」を、神奈川ネットごみプロジェクトのメンバー13人で視察させていただきました。1月末から稼働を開始したばかりのセンターは、ホテルのような外観で、煙突も目立たず、ごみ焼却施設には見えません。

 センターは、1日200トンの処理能力を持ち、国の交付金対象事業の要件を満たした「高効率ごみ発電施設」としては県内初となります。焼却時に発生する蒸気を利用して発電を行い、最大発電能力は3,820kwで、一般家庭約5,000世帯分に相当します。発電効率は19.6%です。余剰電力は東京電力に1kwh約14.2円(変動価格)で売却し、電力の収支予測は年間2億円の黒字を見込めるとのことでした。さらに、バイオマス発電施設の認定を受けたので、ごみ組成率の要件を満たせば、売電価格が17.85円と高くなるそうです。

 川崎市でも焼却施設の建設計画があり、高効率発電を謳い文句にしています。しかし、バイオマス発電や高効率発電による売電収益を前面に打ち出すことによって、「ごみ焼却ありき」が公然と正当化されないよう、注視していきたいと思います。

(高津Weネット 加藤伸子)