子どもの権利条例制定20年-子どもの視点に立った政策制度を提案するー

「川崎市子どもの権利に関する条例」制定から20年、「かわさき子どもの権利フォーラム」代表山田雅太さんを招いて学習会を行ないました。川崎市では全国に先駆けて子どもの権利条例が制定され、かわさき子ども夢パーク・フリースペースえんが誕生し、居場所という言葉も一般的になってきました。子どもの権利条例は全国46自治体(2018年)に出来ました。しかし今、教育現場は疲弊し、児童虐待・いじめ・不登校は減らず、中高生の自殺は増えています(自殺は子どもの死因第1位)。子どもの幸福度をはかるユニセフ調査では、日本は精神的幸福度で、38カ国中37位とのこと。「違いが豊かさとして響き合う」社会を実現するためには、条例を形骸化させず道具として、地域から変えていくことが必要です。
親子の居場所「はぴふるひろば」(幸区)の運営に携わる野村さんは「1人じゃない、地域で受け止めてくれるということが安心につながっている」と話し、宮前区で地域の居場所づくりをすすめている山田さんは「シングル家庭が増えている。学童保育の経験から、保護者支援がぜひ必要です。」と訴えました。宮前区で保育園を運営するワーカーズ・コレクティブ キャンディの上田さんは「保育士の希望者は増えている。資格がなくても働きながら資格を取っていく方法もある。国会で子ども基本法制定に向けて議論が始まっているが、大ぜいで議論することから社会化につながっていくのでは 」と話しました。「大人が幸せでいることが子どもの幸せにつながる」ということが共通したキーワードでした 。(萩原)