戦争の遺構を巡る

みやまえ・東部62部隊を語り継ぐ会の大泉雄彦さんの案内で高津区、宮前区の戦争遺構を訪ねました。しばられ松の・聖社にある慰霊碑と陸軍軍用地境界標を最初に見て王禅寺道をたどり軍用地だった場所を確認しながら歩きました。溝の口演習場北廠舎の三角兵舎が (現存せず)あった小泉農園で話を聞くこともできました。宮前区で最も標高の高い (87.4m) 三角点のある鷺沼北公園は、土橋探照灯陣地として空襲のために飛来する米軍機を照空灯で追跡する陣地でした。ここからは東京が一望できますが、空一面を覆う300機の爆撃機を思い浮かべると本当に恐ろしい思いです。宮前区の1/3にもなる軍用地が、地政学的に帝都東京を防衛する軍事上の重要な拠点だったことも分かりました。
これらの接収された土地は、戦後は民間に払い下げられました。
一部の建物は残っていますが、開発によりその多くは失われています。実際にたどってみると、土地に記憶が残っているとも感じました。戦争の遺構とともに、次の世代に平和の意味をしっかり語り継ぐことが大切だとの気づきがありました。