女性が活躍する社会を目指すためにできること
川崎市内には川崎北、高津宮前、川崎南部の3つのユニット(コミュニテイオプティマムマネジメントユニット会議)があり、地域の生活クラブと福祉クラブの組合員、介護や子育て支援事業等を行っているワーカーズ・コレクティブ、各地域ネットが共に地域福祉の充実を目指して活動をしています。年に1回、全体で共育フォーラムを開催しており、今回は元厚生労働省事務次官の村木厚子さんからお話しを伺いました。
日本の将来推計人口では2060年に生まれる子どもは現在の約5割、高齢化率は2倍、生産年齢人口は半減。これからの経済はより創造的で付加価値の高い分野に資本と労働をシフトして生産性を向上し、働き手(税や社会保障を払う人)を増やすことが必要となります。
ワーク・ライフ・バランスの取り組みや、フレックスタイム制度の導入など、子育て中の女性であっても働きやすい環境への取り組みを行った企業は、一定期間に生産性の向上が見られるという調査結果も出ています。行動経済学から、女性はリーダーになりたがらず昇進を躊躇することについては、女性は自己評価が厳しいとのこと。オファーがあるということは力があると周囲に認められているのでチャレンジして欲しい。女性管理職は成績が良く、管理職になったことも良かったと思っているので、働きやすさと働き甲斐を求めてほしいとのことでした。
高齢社会では女性だけでなく多様な人の活躍の場を作ることが必要であり、生涯現役に勝る健康対策はない。好奇心を持って学び続ける、異なるものとつながる、自分にできることを探す姿勢が重要というお話しには、私の生き方や活動にも通ずるヒントを頂きました。
一方、スタートラインに立てない少女たちもいて、村木さんはその支援のために若草プロジェクトを立ち上げ、問題の深刻さを広く社会に広めていく活動をされています。政策提案につなげていきたいとのことでした。私たち川崎3ユニットも地域福祉の充実のために市民政策提言の活動をすすめていきます。(三浦由里子)